⒈競馬場へのイメージが変わった
競馬というとその昔からのイメージで、ギャンブル狂とか、寂しいおじさんたちが集まり、お酒を飲みながら憂さ晴らしをするというのが相場になっていました。
競馬新聞を片手に赤鉛筆を持ち、講釈をする人のそばに集まり、現金が底をつくまで賭け事に没頭し、当たったら当たったで周囲の人を集め、ご機嫌よくおごったりするという世界で、女子供とは縁が遠いというのは言うまでもなかったのです。
現に、あんな人たちとつき合うとろくなことはないというのが相場でした。
さらに言えば、ラーメン屋など、それほど高級でないお店では、誰かしらが仕切って場外での賭け事の取りまとめをしており、それが一種のお付き合いという雰囲気もありましたが、やはりどちらかというと闇の世界の方が近いということに変わりはありません。
ところが、それが一変したのはトゥインクルレースが始まってからと言っても過言ではないでしょう。
そのために、ライトアップされ、芝生はきれいな緑色で飾られ、ファンファーレも心地良い響きとなり、デートコースとしても悪くないし、子供連れや家族連れでも楽しめる場になるというきっかけができたのです。
そのように持って行った人の企画力というか、事業推進力には見るべきものがあります。
まずはダーティなイメージを一新しました。
お酒臭い、汚い、おじさんばかりで寄り付きがたいというようなことを徹底的に排除しました。
もちろん、本来のイギリスの競馬場などでは、王族や貴族が楽しむという雰囲気もあるので、それを見習って、場末のギャンブル場から脱皮するということもありました。
一攫千金をたくらむおやじたちだけを相手にするのではなく、もっと品があり、ゲーム感覚で通えるようにしたら、客層が広がるというように考えたわけなのです。
だから振り返ってみると、入場門など小綺麗にしました。
照明も明るくして、ダーティなイメージは一掃したのです。
入場のゲートなども工夫を凝らして、誰でもが気軽に入れるような感じも演出しました。
もちろん、入場料もそれほど高くなく、掛けをしなくても楽しめるというようにも持って行きました。
馬が走るところを見やすく工夫し、夢のファンタジーみたいな空間を作りだしたわけなのです。
⒉競馬の顧客層の幅が増えた
馬券と言いますが、正式には勝ち馬投票券ですが、掛け方などにも工夫を凝らし、初心者で楽しめるし、何といっても当たる確率が高い買い方などの方法も取り入れました。
でも、当たっても配当が少なければすぐ飽きてしまうので、当たった場合に、ちょっとした感激を呼び起こすような買い方というのも、作ったのです。
こうした様々な知恵や工夫の結果、とても大きな顧客層が新たにできました。
それはサラリーマンたちが、ウイークデイに職場の同僚たちを誘って、職場の懇親会や親睦会に競馬場に出かけるということに繋がったのです。
ひとり二人の仲間が誘い合わせて出かけるというこれまでのパターンを変えて、多くの人が集団で訪問するということになりました。
競馬場としては入場者が増えれば、掛ける金額が一人あたりどんなに少なくても総売り上げは大きくなります。
総売り上げが大きくなればなるほど、絶対収入は増え、儲けも大きくなるので、お客さんの数が多くなればなるほど、主催者としては歓迎できるわけです。
その上、一人寂しく足を運んでくれたお客さんと違って、団体客の場合は集団での勢いということがあるので、お金の落とし方にも勢いがあります 。仲間と張り合ったり、つられたりするということです。
そうしたケースでは、皆が皆損をするということにはなりません。
何人かに一人や二人は、儲かったという人が必ず出てきます。
ビギナーズラックなどもあって、中には万馬券を当てるような人も少なくないのです。
それが職場の活性化に寄与するということもなり、また次のシーズンも皆で来ようということとなって、リピーターにもなってもらえることになりました。
⒊ファミリーもカップルも行きやすくなった
さらに言えば、そうした人たちから家族連れで土日や祝祭日に訪問するということに繋がります。
ビギナーであっても職場単位で学んだことを講釈して、ご家族たちに楽しませる術を身に付けるので家長としての威厳も保てます。
賭け事は宝くじなどと同じで、だれしもが興奮する要素を持っていますが、自分が期待した馬や枠が目の前で活躍し、それが報酬となって帰ってくるという醍醐味は結構いいものであり、ストレス解消にもなると競馬セブンは言います。
万が一、当たらなかったとしても、惜しかったなというようなケースでの刺激も楽しさとして記憶に残ります。
このようなことから家族団らんという側面からも役立ちますし、近所の方々や町内会の皆さんと一緒に出掛けても、コミュニケーションや交流という点でいい働きをしてもらえる場となるのです。
何よりも馬場を走り抜ける馬の姿は美しいものであり、それを見るだけでも生命の躍動感を味わえ、見習うべきものがあるということにもつながります。
だからこそ、恋人同士で出かけるという人たちも多くなっているのです。
最終更新日 2025年5月15日 by newton